乳がんの患者様へ、プラスアルファの最先端がん治療
アイマックスがん治療
乳がんの症例報告
手術ができなかった進行食道がんで、放射線治療、抗がん剤が無効であった症例です。
樹状細胞がんワクチン療法によってがんの転移の消失・縮小を認めました。
光っているところところが、肝臓に転移した乳がんです。抗がん剤治療に樹状細胞がんワクチン療法を加えたところ、画像上、がんがきれいに消失しました。
樹状細胞がんワクチン療法+抗がん剤治療
乳癌の手術後、肝臓および骨に転移を認め、ホルモン療法、化学療法(抗がん剤治療)を行うも奏効せず、さらなる手術あるいは放射線治療も適応なしということで、今後の治療法に苦慮していた症例。以前にも使用していた抗がん剤タキソールと当院の姉妹クリニックの樹状細胞がんワクチン療法を併用する事により、抗がん剤との相乗効果が認められ、肝転移の消失、骨転移の著しい縮小、ならびに腫瘍マーカーの正常化を認めている。
Introduction
手術後再発や後発転移を認め、放射線、化学療法、ホルモン療法も無効であった進行乳癌は、一般的には他の治療の選択肢がなく、予後は悪いと言われている。
乳癌の手術後、肝臓および右第II肋骨に後発転移を認め、ホルモン療法、放射線療法、化学療法を行うも奏効しなかった症例に対して、以前にも使用していたタキソールと人工抗原を用いた樹状細胞がんワクチン療法を併用する事により、転移腫瘍の消失と縮小、さらに腫瘍マーカーの正常化を認めた症例を報告する。
Case
40歳代、女性。
診断名:乳癌術後、肝転移、骨転移(右第II肋骨)
既往歴:特記事項なし。家族歴:特記事項なし。
現病歴:平成12年6月 乳癌の診断下に、左胸筋温存乳房切除術、リンパ節郭清術施行。切除断端に腫瘍認めず、完全切除と考えられた。
手術直後より、抗ホルモン剤ノルバデックス内服
7月~12月 化学療法(CEF療法:エンドキサン、ファルモルビシン、5-FU)、6クール施行。
平成15年6月 骨シンチにて右第II肋骨、左仙腸関節に転移巣認める。
10月 左仙腸関節転移に対し放射線療法。
その後腫瘍の進展はなく落ち着いていたが、
平成18年2月 超音波、PET-CT, MRIにて、肝S2(S58)および右第II肋骨の転移が確認された。
2月~5月 タキソールを用いた化学療法を2クール行うも奏功せず。
6月~10月 タキソールと併用して、当院の姉妹クリニックにおいて、人工抗原を用いた樹状細胞がんワクチン療法を1クール(5回投与)施行した。
通常、人工抗原を用いた樹状細胞がんワクチン療法は、2週に1回x5回を1クールとするが、今回は抗がん剤タキソールとの併用プロトコールであったため、抗がん剤による樹状細胞やリンパ球のダメージを考慮し、4週に1回、タキソールの休薬中に投与した。
術後のPET-CTにて、肝転移巣の消失と右第II肋骨の転移巣の著しい縮小を認め、さらに腫瘍マーカーも正常化した。
患者様の体が、がん抗原(がんの印)を記憶した事の目安になる、遅延型過敏反応(DTH : ツベルクリン反応のような発赤、硬結等)も樹状細胞の3回目投与以後、陽性となり、樹状細胞がんワクチン療法の効果があった事が示唆された。
重篤な副作用は認めなかった。
同治療法が標準治療無効の進行乳癌において、安全かつ有効な治療法となる可能性が強く示唆された。
Discussion
人工抗原樹状細胞がんワクチン療法とは?
がん細胞は正常細胞にはない特徴的な印(がん抗原)を持っている。
人工的に合成したがん抗原(人工抗原)を試験管内で樹状細胞にパルス(取り込ませること)して、それをワクチンとして患者様に皮内投与する治療法。
投与された樹状細胞は、がん抗原をリンパ球(主にTリンパ球 : がんを攻撃する兵隊)に教え込む。がんの印を教えられたリンパ球は、全身を廻り、がん組織を見つけて攻撃するのである。過去の世界中からの報告、我々の経験も含めて、重篤な副作用はない。
本症例は、手術後に、肝臓および骨に転移を認め、抗がん剤治療やホルモン療法が奏効しなかったケースである。このような場合は、複数個所に腫瘍が存在するため、さらなる手術の適応はなく、放射線治療も根本的治療にはならないため、予後は悪いと考えられている。
このケースに対して、我々はすでに近医で行われていた抗がん剤治療(タキソール)に、人工抗原を用いた樹状細胞ワクチン療法を併用し、良好な治療効果を得ることができた。この時の抗がん剤タキソールは、以前にも使用され、これだけでは奏功しなかったものであり、治療効果は、樹状細胞ワクチン療法とタキソールの相乗効果によるものであると考えられる。
抗がん剤と免疫療法との併用について学会等でも議論されているところであるが、抗がん剤により、がん細胞の抗原性が上昇することや、負の免疫活性を抑制することも証明されており、それにともなって免疫療法と抗がん剤治療を適切に組み合わせることによって、眼をみはるような効果が得られることも報告されている。
本症例の治療効果から、このことを確認することができ、樹状細胞がんワクチン療法と抗がん剤タキソールの併用療法が、肝臓ならびに骨に転移を伴い切除不能、他治療無効の進行した乳がんに対して、安全で効果の高い治療法であることが強く示唆された。
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